[マシニングセンタ]リジットタッピングとは?その仕組みを解説

マシニングセンタ

 今回はマシニングセンタでよく使用されているリジットタッピングについて解説していきます。タップを加工する際にはリジットタッピングはかなり有効な機能なので必ず覚えておきましょう!

リジットタッピングとは…?

リジットタッピングサイクルの仕組み

 リジットタッピングとは普通のホルダーを使用してタッピングを行うことを示しています。通常、G84などのタッピングサイクルを使用する際には伸縮機能付きのタップホルダを使用しなければなりません。しかし、リジットタッピングサイクルを使用すれば主軸の回転と送りが完全に同期するので、通常のコレットホルダ等でタッピングを行うことができるようになります。
 また、リジットタッピングサイクルでは一つのタップ穴に対して複数回、切込みを与えることが可能です。ねじ深さが深くなると、タッピングに必要なトルクも増します。主軸によっては、そのトルクに耐えらず、アラームが発生してしまう場合があります。リジットタッピングサイクルなら、複数回切込むことで必要なトルクを分散させることが可能です。
 通常、リジットタッピングはG84タッピングサイクルと同じように、リジットタッピングサイクルとしてマシニングセンタに内蔵されていることがほとんどです。しかし、各メーカーによって指令コードが異なります。注意が必要です。

リジットタッピングの使い方

 基本的にはリジットタッピングサイクルに対応するマシニングセンタを使用して、専用のサイクルを呼び出すだけで使用することができます。筆者の経験では、タッピングサイクルG84の前に特殊なMコードを指令するタイプが多いと感じています。このタイプはMコードの入れ忘れを誘発しやすいので正直あまり好きではありません…

リジットタッピング使用時の注意点

 リジットタッピングサイクル使用時にはプログラムの打ち間違えにさえ気を付ければ通常のタッピングサイクルと同じように使用できます。注意点としてそのくらいです。

リジットタッピングを使用しない場合は…?

 通常のタッピングサイクルG84を使用する際には伸縮機能付きのタップホルダが必須となります。また、タップ工具に関しても、リジットタッピングサイクル専用のタップ工具というものが存在します。通常のタッピングサイクルには自己案内性が必要なためです。選定には注意が必要です。通常、工具メーカーのカタログに記載されています。

伸縮機能付きのタップホルダの例(KATO工機株式会社様webページより引用)

まとめ

  • リジットタッピングサイクルは通常のホルダでタップを加工するために必要な機能である
  • 専用のプログラムを使用することで指令可能である
  • 通常のタッピングサイクルでリジットタッピングサイクルを指令するとタップが破損する

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