マシニングセンタを使用されている人の中には。「40番機なんだ」「30番機じゃ加工できないよ」など〇〇番機などという表現をする人がいます。今回はそれがどのようなことを意味しているのか解説していきたいと思います。
○○番機とは・・・?
○○番機とは、主軸の大きさを示す用語です。BT30を使用しているマシニングセンタを30番機、BT40を使用しているマシニングセンタのことを40番機・・・などと呼んでいます。これは過去、BT主軸しかなかった時代も名残であり、HSK主軸が主流になった現代においても、「50番機(BT50)だから、高トルクで荒加工もバリバリできそう」や、「30番機(BT30)だから荒加工には期待できないね」などといった会話が工場内で繰り広げられています。このように、○○番機といった言い回しはそのマシニングセンタのサイズ感、加工能力をざっくりと示すために使用されます。(厳密にいうと、主軸のテーパー穴の径のことを示しています)
なお、何もわかっていない商社の営業などは、HSK主軸の機械に向かって「これ何番機?」と聞いてくることがあります。こう言ったときは、下記の比較図を参考に、だいたいの大きさを伝えてあげると丸く収まるでしょう・・・
BBT主軸とは・・?
なお、BT主軸と似た主軸規格にBBT主軸というものがあります。BBT主軸はBT主軸と違い、端面が主軸端に接します。BTのテーパー面のみの拘束と違い、2面拘束になるため、剛性UPやビビり振動の抑制になります。なお、BBTとBTのテーパー角は一緒ですが、共用は推奨されていません。BT主軸の機械にはBTのホルダーを、BBT主軸の機械にはBBTのホルダーを使用しましょう。
BTとHSKとの大きさを比較
BT30,40,50とHSKA63,A100の大きさを同スケールで比較しました。BT40とHSK A63は同等サイズ、また、BT50とHSK A63も同等サイズとなります。しかし、重量で考えると、BTのほうが大きさが大きく、重量もはるかに重いです。
特に、BT50に関しては、大型のミーリングアーバーが取りつくと片手で持てないくらいの重量になることがあります。力の無い女性にとっては運搬自体が難しくなることがあります…
まとめ
- ○○番機とはBT○○の主軸を持つ機械のことであり、工作機械の大まかな性能を示している
- BT40とHSK A63がほぼ同サイズであり、BT50とHSK A100がほぼ同サイズである。
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