今回はマシニングセンタについて解説したいと思います。製造業に従事していると必ず耳にするマシニングセンタという言葉。実はよくわかっていない新人設計者も多いのではないでしょうか?
マシニングセンタとは・・・
まず、マシニングセンタを一言で表すと・・・
金属を自動で加工する機械
となります。イメージとしては下図のような金属ブロックを右のような目標形状に加工します。
金属は非常に硬く、人間が手作業で加工するのには限界があります。しかし、マシニングセンタを利用することにより、人間よりはるかに早く、正確に、効率よく、金属を加工することができるようになります。
そもそもどうやって金属を加工するのか・・・
マシニングセンタでは切削という加工方法で金属を加工します。切削とは金属でできた刃で、金属を削りとる加工方法です。カンナで鰹節を削るのと理屈は同じです。マシニングセンタではエンドミルという円柱形状の刃物を回転させ、材料に押し当てることで目的の形状に加工します。
なお、切削を行うには大きな押しつけ力が必要です。そのためマシニングセンタは基本的に強固な鋳物でできており、その大きさも巨大です。
マシニングセンタの構造
マシニングセンタは主に
- 工具を回転させる主軸
- その主軸を移動させる移動軸
- 工具を自動で交換させるATC
の3つで構成されています。
1.主軸
主軸はマシニングセンタの命ともいえる部品で、エンドミルを回転させるためのものです。高速、高トルクで回転することができ、回転数は毎分30000回転になることもあります。
2.移動軸
エンドミルを材料に押し付けるために、マシニングセンタには移動軸が必ずついています。基本的にはX,Y,Zの3方向に移動することができ、追加で回転軸を付加することもあります。大きな押しつけ力を得るために強力なモーターを使用しているため、操作には注意が必要。
3.ATC
ATCとはAutomatic Tool Changerの略で、自動で工具を交換する装置のことを示します。このATCが付いた工作機械をマシニングセンタと呼び、マシニングセンタに必須な装置となります。
まとめ
今回はマシニングセンタについて超大雑把に説明しました。マシニングセンタとは
- 金属を加工し、目的の形状(部品)にする機械のこと
- 「切削」という加工方法で加工していること
- ATC(Automatic Tool Changer)が必ず付いていること
という特徴があります。各項目については今後更新していく予定です。
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